要旨 |
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楕円曲線上の Weil 対を利用した暗号システムにおいては、
数百ビットの m に対して m-等分点の座標を
拡大次数の小さな体に納めることが必要であり、
supersingular な楕円曲線を用いた場合には
定義体の高々 6 次の拡大体での設計が可能である。
本研究では CM 曲線の構成法に改良を加えることにより
次のような楕円曲線が高速に構成できることを示す:
(i) m-等分点の座標が全て素体 Fp 上有理的であるもの、
(ii) 任意の拡大次数 l について、
Fp-有理的な m-等分点は m 個のみで、
全ての m-等分点の座標を含む体は l-次拡大になるもの。
前者は双一次形式を必要とする暗号システムを
素体上で設計することを可能にし、
後者は、公開鍵は素体上の有理点、
セキュリティレベルは拡大体上の Diffie-Hellman 問題と同等、
という設計を可能にする。
(2006年3月7日 受付)
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