Memoirs of the Faculty of Science
Kochi University (Information Science)
Vol. 29 (2008), No. 1

Plone/ArcheTypes によるシラバスシステムの構築
-- ORMapping による機能強化 --

中橋 一真1, 菊地 時夫2, 濱田 美晴3

1. 高知大学大学院理学研究科数理情報科学専攻
2. 高知大学理学部 3. 高知学園短期大学生活科学学科

要旨
現在, インターネットの普及により, この情報空間を支える 基本技術の一つとしてデータベースの重要性が認識されている. たとえば, インターネットにおいて提供されている情報ページ においてはその外観デザインとコンテンツを切り離し, コンテンツをデータベースによって管理する, コンテンツ管理 システム(CMS:Content Management System)導入などが 例に挙げられる. 高知学園短期大学においては, 平成17年度に Plone/ArcheTypesを用いたウェブシラバスシステムが構築された. Ploneでのデータ管理は, 基本的にZODBといわれるオブジェクトDBを 利用するが, オブジェクトDBには, 外部からのデータ操作性が 低いという問題点が存在する. そこでデータの操作性を向上させ, 事務データの利用を効率的に行うために, ArcheTypesを用いて 作成されたオブジェクトをリレーショナルDBのテーブルに適切に 対応付け (ORM: Object-Relational Mapping) を行った. また, 初期シラバスを容易にかつ一括投稿するインタフェースを 作成した. 以上の研究を通じて, オープンソースのCMSの利用に よって, 従来よりも安価に十分な機能を備えたデータベース応用 ソフトウェアの構築が可能であることがわかった.
(2008年3月4日 受付)

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